全国・電波ホットスポット探検隊メンバー専用ページです。
JI3CXM /JI1MPN 橋口さんのページです。
以前は西東京市でしたが、現在は兵庫県西宮市在住です。
2019年2月1日からTwitter始めたみたいだよ。

2015年 9月 4日

今回の製作のポイント
 ・可能な限りの小型化
 ・後々いろんなコイルを実験出来るよう、同調コイルを外付け
 
私の自宅(西東京市)では、ベランダでアンテナ(ビニール線4〜5m)を使っても、
昼間はEagle810(旧FEN)しか受信できません。
夜間〜早朝にかけては、TBSやNHK等も受信出来ます。
更には、韓国の放送局(おそらくKBS)も聞こえます。
(夜間は、アンテナ無しでもEagle810だけはかすかに聞こえます。)
 
受信環境
 西東京市下保谷
 鉄筋コンクリート造3階建てマンション/3階南東角部屋
 南側ベランダにて受信
 アンテナ → 普通のビニール線(4〜5m)を物干し竿に這わせたもの
 アース → 今回の実験ではアースはとっておりません
 

  ・画像中央がラジオ本体です。
  ・画像左のフリスクはサイズの参考のためのもので、ラジオには関係ありません。
  ・ラジオの上に写っている黒いもの(頭部/青)が外付け化した同調コイルです。
 

  ・ピントが甘くて申し訳ありません。
  ・写真左の穴から順番に...
    左 → イヤホンジャック
    中 → 同調コイル用端子
    右 → アンテナ端子
 

  この画像はネットから引っ張ってきたものですが、
  右側のマイクロインダクターを使っての実験ではさっぱり聞こえませんでした。
  実際には、持ち合わせの左側のタイプを外付け同調コイルとして使用しました。
   (上の画像は黒ですが、私の持っていたものは青いケースに入っていました。)
 
さすがにこのサイズのケースに、
バリコン、ジャック(3個)、ダイオード、抵抗、コンデンサー(各1個)、
及び若干の配線材を詰め込むのはかなり苦労しました。
(ケースの内部も数ヶ所削りました。)
同調コイルの外付けは、その副産物的な結果です。
先出の通り、皆様の力作には遠く及ばない内容ですが、
後々いろんなコイルの実験が出来るのは楽しみです。
なお、ダイオードは、1N60、1S1555、ショットキーダイオード(ルネサスの絶番品)、
他いろいろ試しましたが、お譲りいただいた「ロシア製」を使用しました。
ネットの情報によると、ルネサスのダイオードの評判もなかなかでしたが、
ロシア製D311が一番感度が良かったです。



2017年10月25日

探検隊のみなさま

こんにちは。
また面白そうな企画ですなぁ。
実に羨ましいです。
僕は相変わらずの状態ですが、昨日偶然にもミニホットスポットを発見しました。
仕事で大阪府泉佐野市(関西空港のあるところ)に行ったのですが、
例によって早朝から出発し、1時間以上の余裕をもって現地入りしました。
当然、訪問先でのラジオ受信実験のためです。
結果、JR阪和線の日根野という駅前のロータリーにある、
バス停の屋根のアルミ製と思われる脚部がスポットでした。
昨日は時間の関係でFM放送しか実験出来ませんでしたが、
アンテナを精一杯伸ばしてもまったく聞こえない「和歌山放送」のFM補完放送が、
この脚部にアンテナを密接させると、SINPO評価で「35443」程度で受信できました。
もっとも、金属製屋根の脚部なんて、ホットスポットとしては珍しくもなんともないので、
ミニホットスポットと表現させていただきました。
以上、拙い内容ですが近況報告でした。

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2018年5月9日

探検隊の皆さま
 
連休は2回も探検を実施され、お疲れさまでした。
皆さまの行動力は本当に素晴らしい!
脱帽ものです。
m( _ _ )m
 
さてさて...
当局、今日は出張で四国に来ています。
先程まで徳島におり、今は高知に移動してきました。
当局も常にラジオは携帯しており、時間があるときは外出先で受信実験を行っておりますが、
今日は徳島で、和歌山放送(FM補完放送)の受信に成功しました。
仕事で赴いた「アスティとくしま」という、県の産業観光交流センターに行ったのですが、
徳島市内でも東側に位置しており、海を挟んだ対岸、和歌山放送の受信が可能ではないかと推察、
持参したラジオで受信に成功した次第です。
 (使用機材:ELPA ER−C56F、本体付属ロッドアンテナ約43cm)
徳島はその立地から、テレビもラジオも大阪の放送が苦労せず受信できます。
しかし、和歌山放送(AM/中波)の受信は不可能です。
今回、和歌山放送のFM補完放送を受信したわけですが、
中波帯放送なら苦労せず受信できる、毎日放送、朝日放送、ラジオ大阪のFM補完放送は逆にNGでした。
(まったく入感しませんでした。)
受信周波数、受信状況は下記の通りです。
 ・94.2MHz 和歌山局 (500W) SINPO評価=35343
 ・92.4MHz 御坊中継局 (100W) SINPO評価=45444〜25222
 ・その他の中継局は入感せず
出力の大きい和歌山局は、最良時のSINPO総合評価は「3」ながら、常に安定した受信状況、
一方、100Wの御坊中継局は、最良時の総合評価は「4」ながら、フェージングが酷く不安定な受信状況でした。
送信所からの距離や送信出力だけでは単純に計算出来ないのが、ラジオ受信の魅力でしょう。
短時間の受信でしたが、なかなか面白かったです。
ホットスポットでもなんでもないですが、取急ぎご報告まで。
 
PS.参考までに、見にくいですが、徳島市と和歌山市/御坊市の位置関係が分かる地図を添付します。
   これを見る限り、徳島市〜和歌山市、徳島市〜御坊市、それぞれの直線距離は同じくらいです。





2018年 10月 21日

探検隊の皆さま        
 
こんにちは!
JI3CXM/JI1MPNはしぐちです。 ( ・ω・ )
10月18(木)から19(金)にかけては東京出張でした。
翌20日のFEN(AFN)探検にも参加する予定でしたが、
諸般の事情で19日中に大阪に戻る用事が発生し、
残念ながら参加は叶いませんでした。
参加された皆さま、お疲れさまでした。
 
ところで、19(金)についてですが、この日は皆さまご存知の通り、
姫路駅で発生した人身事故の影響で新幹線が大幅に遅延、
私は最終訪問先(成城学園前)から町田経由で新横浜に行き、
そこから新幹線に乗る予定でしたが、文字通りえらい目に遭いました。 ( >。< )
先ずは新横浜のホームで1時間以上待たされ、
ようやく乗った新幹線もなかなか発車せず、ようやく発車しても一時停車の連続でした。
ホームも車内も、ものすごい混雑ぶりで、当然ながら座ることもできず、
新横浜を出て新大阪まで、なんと6時間!
報道では、「最大3時間程度の遅れ」と表現していたようですが、
私の場合は都合5時間以上の遅れでした。
新大阪に着いた時には既に在来線の運転は終了しており、
周辺のホテルも当然満室、タクシーもまったくつかまらない状態で、
なんとか西宮市の自宅に着いたのは、深夜と言うか、昨日20日土曜日の朝でした。
( >。< )
この経験で気付いたことですが、通常時の新幹線車内においても、
多くの人がメールやLINE等の通信、あるいはWEBサイト等へのアクセスをしており、
多くの電波が使用されていることは容易に想像できますが、
この日は更に多くの人が、仕事関係や家族への連絡をとったり、
状況を把握するためにWEBサイト等へアクセスしていたものと思われ、
電波事情が悪かったのか、著しく通信状態が悪かったです。
一般的に、「遅い」、または「つながらない」と表現される状態でした。
 
さてさて、別件です。
19日は我々の聖地とも言える「中野」のお客様のところに行く用事があったので、
ラジオを準備して出張に臨みました。
受信場所はJR中野駅北側、丸井本社ビルとサンクォーレタワーの間です。
隊長の既報の通り、既に例のモニュメントは撤去されて存在していませんが、
相変わらずのホットスポットぶりを体験することが出来ました。
休みの日なら、丸井本社ビル側で腰を下ろして受信するのですが、
金曜日は丸井本社ビルに警備員が駐在しており、
サンクォーレタワー前の花壇のようなところで受信活動を行いました。

【受信内容】
 場所 : 東京都中野区中野4丁目
 日時 : 2018年10月19日(金) 11:43〜12:01
 対象 : CRT栃木放送 FM補完放送 94.1MHz
 機材 : ELPA朝日電器株式会社/ER−C56F (付属ロッドアンテナ/全長約43cm)
 結果 : SINPO評価=45554
 総評(受信状況)
  ラジオ搭載のSメーターは「5程度」の表示でしたが、(最大表示=9)
  雑音、混信はまったく無く、受信した時間帯全般において、概ね良好な受信状況でした。
 
18日(木)の深夜にも、東京都台東区の宿泊先ホテルで受信を試みましたが、
夜間、更にはそこそこの上層階であっても、栃木放送は受信できませんでした。
(ちなみ、このホテルでは茨城放送/FM補完は受信できました。)
このことから中野/丸井本社ビル南側のホットスポットは、
ラジオ受信には都合の良い場所だということを、あらためて確認(実感)しました。
 
以上、長文になりましたが、近況報告とホットスポット探検の結果報告まで。
(下記に、受信場所地図と、受信時のラジオの画像を添付しておきます。)
 
  

2018年11月21日

探検隊の皆さま
 
こんにちは!
一昨日水曜日は東京出張、その日のうちに静岡県沼津市に入ったのですが、
例によってラジオ持参の出張でした。
この沼津での受信状況が凄かったのでご報告いたします。
 
 
緊急報告!  「沼津、恐るべし!」
 
仕事で行った沼津での受信実験結果のご報告です。
例によってラジオを持参し、宿泊したホテルの部屋で受信実験を実施しました。
以下、要旨のみになりますがご報告いたします。
 日時 : 2018年11月21日(水) 21:30〜
 場所 : 静岡県沼津市高島町13−3 東横INN富士山沼津駅北口2
 部屋 : 809号室 (建物南側に位置する/南側約50〜60mに同等の高さのビルあり)
 環境 : 約120×120cm程度の窓あり (ただし、開放出来ない窓)
 機材 : ELPA朝日電器株式会社/ER−C56F
 条件 : ラジオ内蔵フェライトバーアンテナ
このような受信環境下、正式にログを取っただけでも、下記の放送を受信しました。
 ・864KHz/ラジオ沖縄(沖縄)
 ・918KHz/山形放送(山形)
 ・936KHz/宮崎放送(宮崎)
 ・1350KHz/中国放送(広島)
 ・1449KHz/西日本放送(香川)
この他、出力の大きいNHKは、かなりの地域の放送を受信出来ました。
 ・567KHz/NHK第1(札幌)
 ・594KHz/NHK第1(埼玉/菖蒲久喜)
 ・666KHz/NHK第1(大阪)
 ・693KHz/NHK第2(埼玉/菖蒲久喜)
 ・729KHz/NHK第1(名古屋)
 ・828KHz/NHK第2(大阪)
 ・873KHz/NHK第2(熊本)
上記の他にもNHKは多数受信出来ましたが、同じ周波数を使用している放送局が複数あるため、
放送局(送信所)の特定までには至りませんでした。
また、ログは取りませんでしたが、民放では下記の局も受信出来ております。
 ・558KHz/ラジオ関西(兵庫)
 ・810KHz/AFN(東京)
 ・1053KHz/CBCラジオ(愛知/名古屋)
 ・1134KHz/文化放送(東京)
 ・1242KHz/ニッポン放送(東京)
 ・1332KHz/東海ラジオ(愛知/名古屋)
 ・1422KHz/ラジオ日本(神奈川/川崎)
 ・1440KHz/STVラジオ(北海道/札幌)
地理的には聞こえてもよさそうな、大阪の3局(MBS、ABC、OBC)はダメでした。
東京でも、文化放送やニッポン放送は受信できるのに、TBSは受信不能でした。
また、実際に受信した時の感覚では、沼津以西の局の方が、受信状況が良かったようです。
このことから、必ずしも地理的な距離の関係だけではなく、
周波数や送信出力、混信を及ぼす局の有無等、様々な要素が影響しあい、
今回の受診結果につながったものと考えられます。
それにしても...
ラジオ沖縄と宮崎放送を受信出来たのはスゴイ!
さすがに信号強度は弱かったですが、なんとか放送内容を確認することができ、
ちょっと感動しました。
東京在住時も、ここ兵庫県西宮市に転居してからも、
この2局はまったく受信出来なかっただけに、本当に嬉しい結果です。
沼津のこの地域全体が、受信状況が良いのか、
あるいは宿泊したホテルがホットスポット的な場所だったのか、
今回の短時間の受信では判断できませんが、
いずれにしても、今回の受信実験の結果は素晴らしいものでした。
今回は他のホテルが予約できず、結果的にこのホテルにしたのですが、
また沼津に行く機会があれば、同じホテルに宿泊したいと思います。
 
PS.ちなみに、FM帯域の放送については、
特に遠距離局が受信できるといったことはありませんでした。
AM(中波)帯域の放送のみ、受信状況が良かったです。


2019年7月29日

東京出張時に宿泊したホテルで行ったラジオ受信結果のご報告です。
皆さんが遠距離局受信にご興味あるかどうか分かりませんが、
何かの参考になれば幸いです。
 
「東京都内での遠距離局受信結果のご報告」
 ・受信日 : 2019年7月25日(木)
 ・時間 : おおよそ、22:00〜23:00
 ・受信場所 : 東京都台東区浅草橋 アパホテル浅草橋駅北 3階/北側の部屋
 ・受信機材 : ELPA 朝日電器株式会社 / ER−C57WR(アンテナは内蔵バーアンテナ)
 ・受信結果
山形放送(918KHz) SINPO評価=55454
秋田放送(936KHz) SINPO評価=35343
新潟放送(1116KHz) SINPO評価=44444
       ※SINPO評価はいずれも最良時の評価です。
 ・備考
上記の通り、受信場所から北方向の放送が受信出来た。
コールサインは未確認ながら、NHK秋田も受信出来た。
北方向でも、東北放送、北海道放送、札幌テレビ放送は受信出来なかった。
また、ラジオ福島や茨城放送もまったく受信出来なかった。
一方、通常なら受信出来そうな、名古屋、大阪地域の放送局は全滅だった。
大出力局であるNHK熊本も受信出来なかった。
VHF帯域(FM放送)については、遠距離局はまったく受信出来なかった。
 
 概ね上記のような結果でした。
 特筆すべきは、受信環境(場所)の悪さです。
 ホテルと言っても、宿泊したのは残念ながら3階の部屋で、
 決して地上高が稼げたとは言えず、更には窓が開かない構造でした。
 また、窓の外を見ると、すぐ隣のビルに手が届くほどでした。
 このようなロケーションから、当初は遠距離受信など期待していなかったのですが、
 先出の3局の受信に成功した次第です。
 このことから、どんなロケーションであっても、
 遠距離受信がまったくの不可能ではないことをあらためて認識しました。
 山形、秋田、新潟の3局は、東京在住時にも、当時住んでいた西東京市で受信したことがありますが、
 いずれも送信出力が5KWしかなく、受信が容易ではない放送局でした。
 一方、東北放送、北海道放送、札幌テレビ放送の3局は、
 現居住地の兵庫県西宮市でもたまに受信できるくらいで、
 それこそ東京在住時は、遠距離受信の常連局でした。 
 それが今回に限り、経験値とは逆の結果となったのですから不思議です。
 なお、翌26日(金)の早朝(5:00頃)からも、再び受信活動を行いましたが、
 前日に受信出来た3局を含め、遠距離局はまったく入感しませんでした。
 結果的に、25日(木)のわずかな時間だけ、特定の放送局だけ受信状況が良かったのかも知れません。
 いやはや、「電波」とは奥深くて面白いものですね。




2019年 8月 5日

当局は相変わらず繁忙を極めておりますが、
今日は早起きして、気分転換を目的に近所を走ってきました。
6時から2時間ほどのランニングでしたが、ラジオをリュックに入れて持って行き、以前にもお話しした近所の山に登り、そこの展望台で受信実験しました。
山と言っても標高309.2mですから、たいした山ではありません。
展望台の位置は山頂ではないので、標高は250〜280mくらいかと思われます。
ロケーション的には、東、南方向に開けてます。(北、西方向は近接する六甲山系が邪魔してます。)



既報の通り、自宅周辺は受信環境がかなり悪く、地元局であってもまともに受信出来ません。
そのような環境下であっても、さすが標高の稼げる場所での受信状況はスゴイ!
ランニングの途中であったこと、更には展望台には屋根の類がまったく無く、7時であっても死にそうに暑かったため、短時間の受信活動となり、
詳細なログは取ってませんが、かなりの成果だったと考えております。
ただ、本来であれば比較的容易に受信出来そうな、東京3局がまったく入感しておりませんでした。
また、NHK秋田や熊本、久喜等、大出力でお馴染みの放送局も受信出来ませんでした。
この辺りが電波の不思議なところですね。
もっと時間をかけて受信活動を実施すれば、放送局を特定出来たかも知れませんが、この暑さの中、今回はこれで「良し!」とします。
次回は暑さ対策を整え、放送局の特定にあたりたいと思います。
 
(番外)
同時にFM波も受信しましたが、かなり多くの局を受信出来ました。
 ・通常帯域(89.9MH以下) → 30局受信
 ・ワイドバンド帯域(90.0MHz以上) → 8局受信
ほとんどがNHKであったり、在阪局の送信所違いかと思われますが、
それでもこの結果はスゴイと思います。


2019年8月12日

JI3CXM/JI1MPN はしぐちです。
月並みですが、記録的な猛暑のおり、皆さまお元気でしょうか。
毎日のようにニュースでは熱中症について報道されており、
まさに危険な状態です。
皆様におかれましては、くれぐれもご自愛くださいませ。
 
さてさて...
相変わらず盆休みも家で仕事をしている当局は、
そのような悪条件の中、気分転換を兼ねて早朝5時よりランニングに出掛けました。
自殺行為とのご指摘もあるかと思いますが、
先日ご報告させていただいた、近所の「甲山」に行った次第です。
既報の通り、甲山は標高309.2m程度の山ですが、
この甲山周辺の甲山森林公園の中に「展望台広場」があります。
先日のレポートの中で、「展望台で多くの放送を受信出来た。」と報告しましたが、
本日は海上保安庁の「大阪マーチス/1651KHz」の受信を目的に、ラジオを持って出発しました。
大阪マーチスは出力10Wとのことですが、同地であれば容易に受信できると考えておりました。
ところが、展望台広場ではまったく入感しませんでした。
せっかく朝の5時から、それも、朝とは言え猛暑の中を出てきたので、
なんとか受信する方法を考え、展望台広場にある展望台施設の手摺を利用することを思いつきました。
先日の報告は、展望台広場での受信状況についてでしたが、
今回の報告は、この広場にある「展望台施設」についての報告となります。
この施設は、2層構造の直径10m程度の円形の建築物ですが、
施設と言ってもベンチが設置されているだけで、屋根も無い、ただの「展望台」です。
広場では大阪マーチスをまったく受信出来なかったため、
この施設の2層(2階)部分に上り、金属製(鉄製)の手摺にラジオを接触させたところ、
信号強度は強くはなかったものの、なんとか大阪マーチスを受信することが出来ました。
即ち、この手摺がアンテナの代わりになったという事です。
ラジオを手摺に直角に接触させた時のみ、つまりは内蔵バーアンテナを直角に配置した時、
受信状況が好転しました。
一方で、ラジオ(バーアンテナ)を手摺に並行に接触させたときは、まったく受信出来ませんでした。
ランニングの際、以前から目を付けてはいましたが、ホットスポットを確認した瞬間でした。
なお、一般の中波帯域(AM放送)の受信も実験しましたが、
522KHzから9KHzステップで1602KHzまで、
ほぼすべての周波数でかなり明瞭に受信することが出来ました。
このことから、この展望台施設の手摺はかなりのホットスポットと言えそうです。
ただし、あまりにも受信状況が良すぎて混信が酷く、
自宅ではどんなに頑張っても受信出来ない周波数でも2〜3局の電波が入感し、
どこの放送局を受信しているのか特定できませんでした。
展望台施設の手摺をアンテナ代わりにしていますから、指向性を変えることも出来ず、
放送局の特定には、一方の局が停波する時間帯を狙って受信するしか無さそうですが、
照明の類が一切無く、イノシシ等が出没するこの展望台広場に夜間に近付くことは危険で、
放送局の特定方法については、今後の検討課題とします。
以上、稚拙なレポートではありますが、ホットスポット発見のご報告でした。
添付の画像と合わせてご査収ください。
 

 ・展望台広場にある、「展望台施設」です。
 ・2層構造で、直径はおおよそ10mくらいです。
 ・施設と言っても、2階部分にボロボロのベンチがあるだけです。
 ・同地に着いたのは6時くらいですが、画像の通り雲一つ無く、まさに地獄の暑さでした。
 

 ・写っているのは当局の手です。
 ・画像のように、ラジオ(バーアンテナ)を手摺に直角に接触させた時のみ、受信状況が好転しました。
 ・一方で、ラジオ(バーアンテナ)を手摺に並行に接触させても、受信状況は変わりませんでした。
 

 ・ラジオを持ったままではログ(メモ)を取れないので、持ち合わせていたタオルでラジオを固定して受信しました。
 ・早朝なので、手摺の影が大きく横(西方向)に伸びています。
 ・この画像から、ラジオを接触させた場所は、展望台施設の南側ということが確認できます。
 

2019年11月5日

高橋隊長
(CC.探検隊の皆さま)
 
JI3CXM/JI1MPN はしぐちです。
この3連休も、例によって家で仕事していますが、
皆さまに負けじと、気分転換を兼ねてホットスポット探検に出掛けました。
出掛けたと言っても、目的地は現居住地から歩いて2分ほどのところで、
以前から目を付けていたところです。
2003年に駅前再開発事業の一環として建てられた店舗兼集合住宅ですが、
建物南東角、外部階段の踊り場にモニュメントがあり、
その形状と位置から、「ひょっとすると・・・」と思っていたのですが、
予想が的中しました!
モニュメント周辺は総じて電波状況が良かったのですが、
円形モニュメントの外周(外円側)にラジオを近接させたところ、
一段と受信状況が好転しました。
中野のホットスポットにあったモニュメントもそうでしたが、
モニュメントの外側の方が、電波状況が良いことは共通しています。
本日は短時間の探検のため、中波帯しか実験出来ませんでしたが、
受信出来た局はおおよそ次の通りです。
(在阪局は除く)
(受信機材:ELPA朝日電器/ER−C56F/内蔵アンテナ)
(受信時間:14:00〜14:30)
 ・531KHz NHK第1放送(送信所不明)
 ・576KHz NHK第1放送(送信所不明)
 ・729KHz NHK第1放送(名古屋)
 ・841KHz 福井放送(福井)
 ・873KHz NHK第2放送(熊本)
 ・909KHz NHK第2放送(名古屋)
 ・927KHz NHK第1放送(送信所不明/おそらく福井)
 ・945KHz NHK第1放送(徳島)
 ・1035KHz NHK第2放送(送信所不明/おそらく高松)
 ・1053KHz CBCラジオ(名古屋)
 ・1269KHz 四国放送(徳島)
 ・1332KHz 東海ラジオ(名古屋)
 ・1431KHz 和歌山放送(和歌山)
 ・1449KHz 西日本放送(高松)
既報の通り、現居住地は近接する六甲山系の影響か、
AM、FM、テレビ、どれも受信状況が芳しくなく、残念な思いをしていましたが、
家の近所にまずまずのホットスポットがあったことは嬉しい限りです。
873KHzのNHK第2放送(熊本)は送信出力が大きいため、
特筆すべき事項ではないかも知れませんが、
夜間ならともかく、昼間に「福井放送」を受信できたのはなかなかの成果だと自負しております。
本日は天気は良かったものの風が強く、
更には、ラジオをモニュメントに近接させなければならず、不自然な体勢での受信を強いられ、
短時間の探検となってしまいました。
本格的な冬になる前に、防寒対策も含めた準備を整え、
更に遠距離局を受信出来るよう、アンテナ設備を強化し、あらためて実験を行います。
中野ホットスポットと比較すると大した成果ではありませんが、取急ぎご報告まで。
 
 宝塚市ホットスポット PDF形式
 
JI3CXM/JI1MPN はしぐち( ・◇・ )


2019年11月10日

高橋隊長
(CC.探検隊の皆さま)
 
JI3CXM/JI1MPN はしぐちです。
先週ご報告した近所のホットスポットですが、
先日、小暮博士から「信号強度」についてご教示いただいたので、
今日も受信実験に行ってきました。

※ 小暮さんの記事
橋口さん こんばんは

モニュメントの写真を拝見!
中野で撤去された後,私もずっと似たような場所を探していました.
放送波を受けた電流は,ビルの頂上から鉄骨の縁を伝わって,円形の
モニュメント外側を伝わり,反対側の地面へと辿れそうです.

*内側と外側でどのくらい違うのか,メータで測れるといいですね.


ホットスポットと、それ以外の場所での信号強度の変化を調べるのが目的です。
ただし、今日はAM波(中波帯)のコンディションが悪く、
FM波の受信実験となりました。
(先週受信出来た「福井放送」も、今日はかろうじて聞こえるレベルでした。)
 
受信に使用した機材は先週と同じ「ELPA朝日電器/ER−C56F」で、
アンテナは本体付属のロッドアンテナで、最大に引き出した状態で約43cmほどです。
つまり、特別なアンテナ等は準備しない状態での実験でした。
このラジオには簡易なものながら「Sメーター」が付いており、
簡易とは言え、そこそこ実用になるのですが、
ホットスポット以外でも、AM波、FM波、いずれも近隣ノイズのためか、
常に「3〜5」程度を表示しており、
ホットスポットだからと言って、特に表示が変化することはありませんでした。
 
さて、本日の成果ですが、受信地から直線距離で約30km離れている、
大阪府八尾市のコミュニティFM放送「FMちゃお」を受信することが出来ました。
SINPO評価にして「45454」程度の受信状況で、
コミュニティFM放送の送信出力から考えると、かなり優秀な受信状況だと思います。
信号強度「S」の評価を「4」としたため、総合評価も「O」も「4」としておりますが、
「総合評価=5」と言っても良いくらい、受信した時間帯全般において、明瞭に受信することが出来ました。
先週の福井放送(AM波)を含め、今回が2回目の実験のため、
まだまだ実験の余地はありますが、この場所は十分にホットスポットと考えて良いかと思います。
都合がつけば来週も実験に行き、また結果をお知らせします。
以上、取急ぎご報告まで。
 
JI3CXM/JI1MPN はしぐち( ・◇・ )


2020年7月21日

ご無沙汰しております。
JI3CXM/JI1MPN はしぐちです。
コロナ騒ぎがなかなか終息しない中、いかがお過ごしですか。
こちら関西圏も油断できない状況が続いていますが、首都圏は尚更かと存じます。
探検隊の皆さまにおかれましては、くれぐれもご自愛くださいませ。
 
さて、ラジオ製作の話題ではありませんが、
コロナ騒ぎ、若手人気俳優の訃報等、暗いニュースが多い現況下、
皆さまの気分転換になるかも知れない話題をシェアさせていただきます。
 
昨日、アンテナ製作の部品になりそうなものを安価に調達するため、
居住地近くのリサイクルショップ(ハードオフ)に行きました。
そこで、中学校くらいの技術の授業で使われそうなラジオを発見しました。
筐体と、バーアンテナ、バリコン程度の部品を入手できれば十分と考え、
ラジオとしては使えないことを前提に、110円(消費税込)で購入しました。
昭和のラジカセを彷彿させるデザインが気にいったのですが、
家に持ち帰って中を見ると、埃一つ無いものすごく綺麗な状態です。
元々入っていた電池は完全に放電していたため、ダメもとで電池を交換したところ、
何の問題も無く動作しました。
AM(中波)だけの7石ラジオですが、感度も申し分なく、
電波を受信すると(チューニングを合わせると)、LEDのチューニングランプもちゃんと点灯します。
過去に、当受信地(兵庫県西宮市)は電波の状態が良くないことをお話ししたことがありますが、
当局の持ち合わせている他のラジオより、むしろ良好に受信できるくらいです。
いやはや、これは良い買い物をしました。
当局史上、ハードオフでの最高の買い物と言って間違いありません。
部品取りのつもりで買ったのですが、これはこのまま大事に使用します。
 
以下、画像とおおよそのスペック、製造元(販売元)の情報です。
FOUR LAND FR−702
 ・フォア―ランド電子株式会社
 ・大阪府摂津市にあった会社で、2016年頃に廃業されたようです。
 ・外寸 W225×H110×D50mm  ※ハンドル含まず
 ・7トランジスタ (2SC1815Y、2SC1317等)
 ・バーアンテナ 約80mm
 ・スピーカー 8Ω1W 約70Φ
 ・単三型電池×4本(6ボルト)  ※外部電源端子付き
 ・イヤホン端子付き
 ・チューニングインジケーター(赤色LED)付き
ざっとこんな感じです。
いわゆる、スーパーヘテロダインですな。
なお、プリント基板に印刷されているトランジスタ名で、「C828」となっているところには、
代替品として、「2SC1815Y」が使用されています。
入っていた電池の使用期限が「2012/01」となっていたので、
この個体は、おそらくは2010年頃のものではないでしょうか。
それにしても、保存状態が極めて良好です。
コイルやスピーカー、電池ボックス等もピカピカで、錆などまったくありません
ボリュームにもガリはありません。
スピーカーの口径がそこそこあるので、音量も十分です。 (むしろ、うるさいくらいです。)
フォア―ランド電子さん、廃業されたのが残念です。
 






2020年 8月 8日

       

JI3CXM/JI1MPN はしぐちです。
コロナ騒ぎは終息どころかますます拡大し、予断を許さない状態になっておりますが、
今日からお休みの方も多いかと思います。
くれぐれもご自愛いただきながらも、ゆっくりお過ごしくださいませ。
 
さて、今回もラジオ製作の話題ではありませんが、前回に続き、「学校教材用ラジオ」の話題です。
ただのコラムみたいなもんです。
皆さまの趣味、業務には何ら役に立たないことを、あらかじめご承知おきください。
 
先日の「FR−702」が大当たりだったので、調子に乗って再びハードオフに行きました。
さすがにそう簡単には「当り」は続かず、文字通り「ジャンク」ですが、
先日のラジオと同じメーカー「フォア―ランド電子」さんの学校教材用と思われるラジオを発見しました。
今回のラジオは、所有欲がまったく湧かない「ライト付ラジオ」です。
image001.png  image002.png
 
傷だらけで、何よりあまりにも格好悪い筐体なので、さすがに購入をためらいましたが、
前回同様、アンテナ、バリコン程度の部品を入手できれば十分と考え、
消費税込みで「110円」という安価なことも手伝って、ジャンク棚から救済してきました。
家に持ち帰って、先ずは外観を詳細に点検したところ、
 ・品番の記載はなし
 ・AM/FMの2波が受信できるラジオ
 ・LEDではなく、今や希少な豆電球のライト (ただし、豆電球は欠品)
 ・本体の表記(印刷)から、ワイヤレスマイクみたいなものが付属されていた模様
 ・おそらく、本体下部に取り付けられる構造 (ただし、マイクと思われるパーツも欠品)
 ・ライトとラジオは完全に独立した回路
 ・ライトは単二型電池×2本駆動、ラジオは単三型電池×2本駆動
 ・ライト用単二型電池が装填されていたが、液漏れがひどく、金属端子も完全にアウト
 ・ラジオ用電池部分は損傷なし
 ・イヤホン端子あり
 ・短いながらも、ロットアンテナの状態は良  ※今回のラジオはFM付きなのでバーアンテナもあり
といった状況でした。
電池ボックスのラジオ部分の電極には損傷が無かったため、電池を入れて実験しましたが、
雑音はおろか、電源すら入りません。
これは恐れることなく分解できるラジオです。
早速、分解して中を見ることにしました。
分解と言っても、プラスネジを2本外すだけで簡単に2枚におろせました。
本当はプラスネジ4本を外す必要があるのですが、2本は既に欠品でした。
中はこんな感じです。
image003.png
 
なるほど ( ・ω・ )
なかなか面白い設計です。
RF基板(画面左側)とAF基板(画面右側)が独立しています。
先日ご紹介した「FR−702」よりは新しい設計のようで、
RF部にはIC(SONY/CX20111)が装着されています。 
おそらく、20〜30年くらい前のICだと思いますが、AM/FM2バンドラジオ用のICとしてメジャーなICです。
基板には、「FR7100」とプリントされています。
ポリバリコンは一般的な2バンド用、バーアンテナは6cm位です。
率直な感想ですが、不良箇所を探してまで治したいとは思わないスペックです。
続いて、右側のAF部です。
こちらには「FRL−705」とプリントされています。
基板の名称か、あるいはアンプの名称かも知れません。
こちらもICが1つ装着されており、基板には「TA7368P or KIA6278S」とプリントされています。
この個体には「KIA6278S」が装着されていました。
調べたところ、KEC(KOREA ELECTRONICS)というメーカーのICです。
せめて、東芝の「TA7368P」なら良かったのですが、更に修理意欲が落ちました。
 
さてここで、RF基板の丸い切り欠き部分が、スピーカーに合っていないことに気付き、
RF基板「FR7100」はこのラジオ専用ではなく、何かの流用かと考え、ネットでいろいろ調べてみました。
すると、下記のことが分かりました。
 ・フォア―ランド電子さんでは、「FR−7100」という2バンドラジオキットを販売していた
 ・商品名には「−」があり、基板には「−」が無い
 ・2バンドラジオ「FR−7100」は、RF基板「FR7100」とAF基板(基板名称不明)で構成されていた
 ・RF基板「FR7100」そのものは、ネットで調べた限りは今回入手したラジオの基盤とまったく同じ
 ・一方、「FR−7100」のAF基板は2トランス式  ※FT23、FT88が使用されていた模様
 ・今回入手したラジオのAF基板のICは「KIA6278S」で、「東芝/TA7368P」の代替品として使用されたと推測される
これらのことから、
 ・今回入手したライト付ラジオは、フォア―ランド電子さんが過去のRF基板を流用し、
 ・おそらくは入手が困難、またはコスト的に合わなくなったトランス式のAF基板をIC式に改め、
 ・更には、やはり調達コストの問題か、そのICも東芝製から韓国製に変更し、
 ・最終的には、昔ほどは人気の無いAM/FMラジオを「ライト付」というスペックに変更し、
 ・教材用ラジオキットとして販売した。
以上のように考えました。
もっとも、これらは完全に当局の想像ですが、
安価でも、設計思想の良い商品(基板/部品)であれば、それを流用することはまったく問題ありません。
また、部品の調達が難しくなれば、その部分をアップデートすることも良い手法です。
フォア―ランド電子さん、本当に真摯な仕事をされておられたと感じます。
 
現代のDSP方式ラジオは、故障個所にもよりますが、修理はほぼ不可能でしょう。
購入価格が110円の今回入手した「ライト付ラジオ」、
果たして、修理してまで使うかどうかは微妙ですが、
この時代のラジオなら、当局でも不良箇所を探して治すことは可能です。
短いロッドアンテナ、6cmしかないバーアンテナ、貧弱なスピーカー、その他、
スイッチ類も含め、部品取りも消極的になるレベルです。
ならば、練習がてら、久しぶりに修理を楽しむことにします。
そう考えると、先日の超美品/完動品のAMラジオとは違った意味で、
良い買い物をしたのかも知れません。
 
今年はハムフェアも中止となり、その他のイベントもほぼ開催は望めません。
ジャンク品の入手すら困難な中、今回も面白い買い物が出来ました。
重ね重ね、時節柄皆さまもご自愛いただきながら、いつもと違う夏をお楽しみください。


2020年9月8日

JI3CXM/JI1MPN はしぐちです。
東京も同じような感じかと思いますが、関西は未だに地獄の暑さが続いています。
夏はけっして嫌いな季節ではありませんが、ここまで極端に暑いと、さすがにヘロヘロです。
更には、台風10号の影響で、今日も朝から実に不安定な天気です。
 
さて、またしてもラジオ製作の話題ではありませんが、「ジャンク品扱いラジオ」の話題です。
例によって、皆さまの役に立たないことを、あらかじめご承知おきください。
 
先日までの「学校教材用ラジオ」が「当たり」だったので、最近はハードオフ探検が欠かせません。
ただ、そう簡単に「当たり」に恵まれるわけではなく、ほとんどが「ハズレ」に終わりますが、
久々にかなりの宝物を入手しましたのでご報告させていただきます。
 
入手したのは、SONYのトランジスタラジオ「TFM−110D」です。
ジャンクの棚にあったものを、330円(消費税込み)でゲットしました。
古いラジオですから、キズや汚れも多く、年式相応といった個体です。
ただ、ロッドアンテナは奇跡的に折れも曲がりも無く、アンテナ受け部が欠損している以外、
ツマミや電池蓋も残っており、インテリア程度の用途で購入してきました。
なんせ「330円」ですから、スタバでコーヒーを飲んだと思えば安いものです。
自宅に持ち帰り、通電等の実験の前に、ネットでいろいろ調べてみると、
ソニーの公式サイトにも掲載があり、予想以上に多くの情報を入手できました。
以下、ソニー公式サイト、その他、諸先輩方のサイトからの引用ですが、
今回入手した「TFM−110D」は、
1965年に発売され、「ソリッドステート11」の愛称で大ヒットとなったTFM−110の後継機で、
翌1966年1月に、定価14,500円(現金定価13,800円)で発売されたようです。
TFM−110とは、外観にほとんど変更は無いものの、中身は全くの別物で、
トランジスタも1個増えて12個使用しているそうです。
ただ、愛称はそのまま「ソリッドステート11」が使用され、新たに筐体前面に愛称が刻印されています。
また、別売りのステレオアダプターユニット「ステレオアダプター11/STA−110D」と並べると、
チューニングダイヤルも含め左右対称になるデザインで、ステレオ視聴が出来たようです。
ソニー公式サイトには、
「当時としては型破りな背の高いスタイリッシュなデザインと、黒とシルバーの色使いが特徴。」
と記載されており、これ以降に発売されたラジオに大きな影響を与えたようです。
先出の通り、このラジオは1966年の発売で、翌年には更に後継機が発売されているので、
今回入手した個体は、1966年製と考えてほぼ間違いないと思います。
なお、厚生労働省や総務書等の統計資料を合わせて調べてみると、
1966年の大卒国家公務員初任給は23,300円となっていますが、
このラジオにステレオアダプターユニット(STA−110D)の9,900円を合わせると、
合計24,400円にもなり、当時の大卒国家公務員初任給を超えてしまいます。
ラジオに限らず、すべてのモノが貴重な時代だったことをあらためて実感し、
同時に、ジャンクとは言え330円で入手出来たことを幸せに感じております。
 
続いて、実機の実験結果です。
外部電源(ACアダプター)が無く、そもそも、古い電気製品にAC電源を供給するのは危険なことから、
電池(単二型電池×3本)を使って実験しました。
しかし、ボリュームを兼ねた電源スイッチを回してみましたが、まったく反応がありません。
まぁ、ジャンク扱いなので壊れていても仕方ないのですが、
実はこのラジオには、トーンコントロールのスイッチ(HIGH/LOW切替)があったり、
チューニングダイヤルの近くにはAFC(自動周波数制御)スイッチもあります。
そこで、これらのスイッチを切り替えてみると、雑音が鳴り出しました。
雑音と言うか、完全な電源ノイズですが、通電していることだけは確認出来ました。
どんどん楽しくなってきて、バンド切替のスイッチも含め、
更に複数のスイッチをガチャガチャ触っていると、ついに、何やら音声が聴こえてきました。
どうやら、各部に接触不良、よく言われる「ガリ」が発生しているようです。
音声レベルがなかなか一定しませんが、各バンドを確認してみると、
AM放送(中波)、FM放送、更には短波放送(SW)も受信出来ました。
まったく期待していませんでしたが、3バンドとも受信成功です。
いやはや、これは良い買い物をしました。
間違いなく「大当り」です。
ただ、諸先輩方のネット上の情報によると、このラジオの構造(回路構成)はかなり複雑で、
プロでも下手に修理を受けないそうです。
今回入手した個体は、音声レベルが一定せず、接触不良(ガリ)がかなり激しいのですが、
3バンドとも受信音が確認できたことから、コイルやトランジスタは生きているものと判断し、
この辺りは触らないこととします。
だいたい、プロでも難しい修理を、素人の当局が出来るわけがないので、
今後の方針としましては、代替品が入手出来そうな時に限り、VRやSW類の交換、
明らかに劣化していると思われる場合はコンデンサー等の交換、
その他、各部の再半田付け程度の修理と清掃、くらいにとどめておこうと思います。
 
いずれにしましても、今回は本当に良い買い物をしました。
発売当時、どんな方がこのラジオを買われ、その後、どのような運命を辿ってきたのか分かりませんが、
奇しくも1966年は当局が生まれた年でもあり、出来る限りの整備をし、大切にしたいと思います。
例によって駄文となりましたが、皆さまの日々の生活の気分転換にでもなれば幸いです。
 
最後になりましたが、おおよそのスペックです。
 SONY TFM−110D
  発売 : 1966年1月
  価格 : 14,500円(発売当時/割賦価格)
  仕様 : 3バンド (AM/FM/短波) 12トランジスタ スーパーヘテロダイン
  寸法 : 約130×180×48mm (当局の実測値)
  電源 : 4.5V AC/DC (単二型電池×3本)
  特徴 : AFC機能、TONEコントロール、ステレオアダプター用出力、AUX入力端子、他
        ※周波数表示(単位)が、MHz、KHzではなく、MC、KCとなっています。
 






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