肩 か ら 下 げ て 街 を 歩 く 為 の 無 電 源 ラ ジ オ
気候が良くなれば、ラジオと共に散歩に出掛けましょう。
帰宅後は、肩凝りに悩むこと間違い無しのラジオです。



完成した外観   
重さ:1568グラム
メーター横にはR / G / BのLEDを配置
現在は、3色LEDを3Φから5Φに変更しています.
検波デバイスは、D311(ゲルマニウム・ダイオード )、LED3色、USBデバイスの5通りです.

このラジオはそこそこ部品数が多く、製作は時間がかかり面倒です。

無電源ラジオ( ゲルマニウム・ラジオ )と言えば、簡単に出来上がるラジオだと甘く見ている人が多い様です。 
簡単な回路 = 作るのも簡単 = 良く聞こえるではありません。
簡単な回路だからこそ、見直さないといけない箇所があります。

ゲルマニウム・ラジオは電源を使用しないので、増幅回路はありません。
電波の入り口である同調回路、ダイオードの選別、検波後の負荷抵抗、イヤホン( ヘッドホンなど )のインピーダンス
これら1つ1つの性能を最良にして初めて高感度のゲルマニウム・ラジオが出来上がります。
この記事を見るだけでなく、実際に製作して動作を確認してもらいたいと思います。

これまでMOSFET検波、LED検波、現代版ゲルマニウム・ラジオなどを紹介しましたが、今回は原点に戻って考えてみたいと思います。
街歩きでもホットスポットでも使える様に、メーターは100μA/300μA/500μAの3レンジにしてあります.
500μAを超える強電界地区ではメーターをスルーに出来ます.
自宅やアンテナが設置してある場所では、外部アンテナ端子に接続すれば高感度受信が出来ます.
スイッチを切り換えて復同調機能を使えば、更に大きな音量で楽しめます.
街歩きでは復同調機能をオフにします.




前面パネル 裏面





組み立て途中のケース内部
自宅の屋外アンテナと相性を良くする為、復同調用のバー・アンテナを試行錯誤しています.


内部のバー・アンテナは外部アンテナのリンク用と復同調用を兼ねています.


面倒なのはトランスとロータリー・スイッチの配線周り

全 体 の 回 路 図   省略します.



● 同調コイルについて
同調コイルは製作しやすいバー・アンテナです。
ホルダーが外れても落下しない様に1mmのポリウレタン線で補強しています。

主同調用フェライト・ロッド 180 X 10mm  9本
L1 1次側:0.04 X 300本  
L2 2次側:0.04 X 100本

アンテナ・リンク用フェライト・ロッド 100 X 10mm   1本
L3 1次側:0.04 X 30本
L4 2次側:0.04 X 30本


主同調用バー・アンテナのインダクタンス / Q値の実測データ  180  X 9.csv



今回は長くしないで、太い仕上がりにしました.
性能は大差が無いので、8本にして真ん中に丸棒を入れてもOKです.



肩 か ら 下 げ て 街 を 歩 く 為 の ゲ ル マ ニ ウ ム・ ラ ジ オ リメイク版
バー・アンテナの諸元:長さ685.8mm  径25.4mm  重さ:1306グラム
完成後の重さ:約2.4kg



以前、製作した無電源MOSFET検波ラジオをバラしたのでバー・アンテナを巻き直しています.
1次:0.04 X 300本  2次:0.04 X 100本



回路構成は標準のゲルマニウム・ラジオと同じで、6種類のゲルマニウム・ダイオードを右側面のスイッチで切り替えできます。
歩くためだけのラジオなので、外部アンテナ端子は無し。
ロータリー・スイッチの関係で、ヘッドホン / イヤホンは64Ωから200kΩを12通り切り替え可能。
同調ダイアルは径65mm程の大きめの物を使用。  
イヤホン・ジャックは前面と上部の左右に配置して使いやすくしてあります。



肩 か ら 下 げ て 街 を 歩 く 為 の ゲ ル マ ニ ウ ム・ ラ ジ オ Ver.2
M a g i c a l  S t i c k  w i t h  R a d i o
バー・アンテナの諸元:長さ0.0006858km  径0.0254m  重さ: 0.001306トン
完成後の重さ:約0.0025トン
2017年5月中に完成予定    ハムフェア2017で展示予定です。
このページの最初に製作したモデルと似せたVer.2です。
室内でも屋外でも使える様にしています。
屋外では、外部バー・アンテナとして使用可能。






回路構成は標準のゲルマニウム・ラジオと同じで、12種類の検波デバイスを前面のスイッチで切り替えできます。
普段は感度が良さそうな物を選別しますが、今回は敢えてばらばらにして検波デバイスの違いが分かるようにしています。

検波デバイスは、以下の12種類を採用。


ゲルマニウム・ダイオード 左から D311   1N34   1N39   SD-60  1S73   ECG109



左から、ゲルマ N3592    ショットキー 1SS99    ゲルマ 型番不明    ショットキー SD103A
クレジット・カード  Shinkin Visa       赤色LEDは前面パネルに配置



国産ダイオードには無いカラフルな米国製1960年代のゲルマニウム・ダイオード

コイルは、1次:0.04 X 660本 2次:0.04 X 200本 外部アンテナ用:0.04 X 200本
内部14cmバー・アンテナは、1次:0.04 X 100本 2次:0.04 X 30本


外部アンテナ端子はターミナルとBNCコネクター( 並列接続 )があり、外部アンテナを使用する場合はバー・アンテナに直巻きしたコイルに
誘導するか内部の14cmバー・アンテナ1次コイルで誘導または簡易複同調の3通りが選択できます。
また、屋外で使用する場合はこのバー・アンテナを外部アンテナとして外部アンテナ端子からコードでラジオに結合させて使うことも出来ます。



結合カプラーは




ロータリー・スイッチの関係で、ヘッドホン / イヤホンは8Ωから200kΩを12通り切り替え可能。
検波ダイオードの負荷抵抗は150Ωから12通りで設定が出来ます。
同調ダイアルは径45mm程の大きめの物を使用。  
イヤホン・ジャックは前面、左側面と上部の左右に配置して使いやすくしてあります。



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