無 電 源 ラ ジ オ に 関 す る ペ ー ジ


最終更新日:2020年 11月 15日



2019年4月19日発売 CQ hamradio誌    記事が掲載されました。
タイトル UZ-8CQ 大型木枠アンテナで無電源ラジオを聴く

2019年5月19日発売 CQ hamradio別冊 QEX Japan誌
   記事が掲載されました。
タイトル:UZ-8CQ 大型木枠アンテナで無電源ラジオを鳴らす


2回に分けてUZ-8CQ製作記事( CQ ) と ゲルマニウム・ラジオでの実験( QEX )が掲載されました。
探検隊に入って1年で徐々に腕を上げています。

掲載記事のオリジナル原稿です。  UZ-8CQ.pdf


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2018年3月初めに、タモリ倶楽部を見て無電源ラジオを作りたい!と、秋葉原にある隊長の店に女性が現れました。

作りたいのか、聞きたいのか、無電源ラジオだから大きな音は出ない、
アンテナとアースが無いと厳しい、聞く場所にもよるからどれを作ったら良いかは一言では言えない・・・

などと1時間くらい話しました。
まず様子を見る為に1台作って、そのラジオで実際に聞いてから自分だけのオリジナル・ラジオを作ったら?
と、言う事になりました。

最初のラジオは、都内から出向くのは少し遠い京浜急行 横須賀中央駅から歩いて10分ほどの三笠記念館で
毎年行われているこどもラジオ教室を勧めました。

2018年 3月 21日( 祝 )  横須賀市 三笠記念公園  
戦艦三笠 艦内での三笠こどもラジオ教室

募集時のパンフレット PDF

当日の様子  http://www.kinenkan-mikasa.or.jp/event/radio_2018.html

当日、横須賀に向かう途中の横浜辺りから雪が舞い始め寒い日でした。
そんな天候でもやってきました。

当日は、隊員の内田さん、小林君の計4名が参加しました。

数回手伝いに出かけているので、慣れたものです。

細倉さんは半田付けをした事も有るそうで、手先が器用でした。
完成後、三笠のアンテナにつないでニッポン放送が聞こえるのを確認してOKです。
家に帰ってから聞く為にどうするか?
アンテナとアースの準備が必要、外に出たらホットスポットを探してみようと
雪が舞い散る三笠の甲板に出て、マストやワイヤの近くでも聞く事が出来るのを体験してもらいました。


製作したのは、こんなゲルマニウム・ラジオです。


2018年 5月 3日 風が強い中、3カ所のホットスポット探検に参加
JR中野駅周辺   地下鉄丸ノ内線・中野坂上駅周辺から青梅街道を新宿方向に下り
成子坂周辺で新しいホットスポットを発見!
この時の目的は、横須賀・三笠で製作したラジオの10cmバー・アンテナと大きなバー・アンテナの比較
今村さんの18cm 3本 と 12cm 15本で感度と音量にどのくらいの差が出るか?
自宅でスピーカーをアンプ無しで大きな音で聞くには、どの程度のバー・アンテナが必要なのかを考察。
それに向けて、オリジナル・ラジオの製作準備中です。

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2018年5月3日 今村さん 細倉さん  高橋 計3名でホットスポット探検をしました。

今回は、細倉さんが自宅でスピーカーで聴くためのラジオ製作をしたいというヒントを見つける探検でした。
横須賀・三笠で製作したラジオの10cmバー・アンテナと18cm3本、12cm15本バー・アンテナとの感度・音量比較
どのくらいのバー・アンテナ、外部アンテナが必要か?など・・
実際に聴き比べて製作ヒントを見つけてもらおうと企画。

探検と自宅での聴き比べで目標が出来た様です。
・スパイダーコイルよりもフェライトを使いたい
・タップを出してダイヤルで切り替える
・ホコリや持ち運び時の断線が気になるので全体をケースに入れたい




実際にホットスポットで聴き比べをすると、何が不足しているか分かります。
目標が決まれば、部品選びと製作に入ります。



2台目のゲルマニウム・ラジオ

ハムフェア2018の展示用も兼ねて、2018年 7月中旬から構想と部品の準備を始めました。
コイル作成、穴開け、ハンダ付けなど・・最初にやり方を教え数回試してから作業したので時間が掛かります。


最初の10cmバー・アンテナから14cmに変更。( 先にケースを買ってしまったので14cmになった )
自宅で文化放送以外も聞こえるように、いくつかの方法から選んでもらい2台目に挑戦開始となりました。




2018年 8月 21日 PM2:30 - 6:30まで掛かって、とりあえず完成!
ここまで2日 計5時間ほどケースの穴開けや予備半田などの準備作業
最終日に配線をして動作チェックをして終了の予定で進めました。



真ん中の白い物は、バー・アンテナが落ちないように仮留め用。
左側は検波電流測定用の端子と切り換えスイッチ  右側はアンテナ、アース



ビッグサイトのホットスポットで聞こえるように、ロッド・アンテナを必要な時だけ取り付ける方法で。


無電源ラジオを作るに至った経緯

 何で知ったのか忘れてしまったが、「昔石を使って聞こえるラジオがあったらしい」事を知った。
電池の代わりに石を使うというあまりにもヘンテコな話だったため、興奮すると同時にただの噂や都市伝説の類じゃないかと半分疑ってもいた。
周りの人に聞いても そういえばそんなものがあったなー というくらいの情報しか得られなかった。
 そのまま時が過ぎたある日、ふと「石のラジオ」の事を思い出し、コンセントからの電気でインターネットという誰もが簡単に使えるが
実体のつかめない文明によって調べてみた。

・・・あった。話だけでなくラジオの形としてあった。

そこらじゅうに飛んでいる電波を電気として利用するらしい。
確かにそこにある、そしてそれを知っているのにもかかわらず、人が感じることのできないエネルギーを、他のエネルギーを使わずに聞くことができる姿に変換させる。

知るほどにヘンテコである。
聞いてみたい。記事を読んでいると、どうやら自作できるらしいことがわかった。
ホームページにあったマイクロ・パワー研究所に行ってみることにした。


実際に作ってみる

マイクロ・パワー研究所でラジオ制作のワークショップがあるという情報をいただき、もちろん参加することにした。
箱にエナメル線が巻かれたフェライトがセットされ、パーツが準備されていた。  これをハンダ付けしていく。
皆さんの細かいサポートにより、ほどなくして完成した。
「さて、実際に聞いてみましょう」となったが外は雨。それでも雨に濡れるより聞きたい気持ちが勝り、ラジオの入る場所を探して回る。
大きい音ではないが聞こえる。ラジオの向きを変えると聞こえたり聞こえなくなったりする。
まずは基本のラジオを作って聞くことができた。

課題ができてしまった話

家に帰ってラジオを聞いてみた。アンテナとアースをひいて聞いてみると、スピーカーから聞くことができる位の音がなった。
文化放送だけがやたらと入り、バリコンをどの位置に回しても大体文化放送が入る。
我が家は文化放送にのっとられていたのだ。
文化放送はもちろん好きなのだがたまには他の局だって聞きたい。
次のラジオは自宅で他の局も聞けるラジオを目指すことにした。

作る

今回作るラジオに合うケースをみつくろった。このケース、初心者が故のセレクトで、後に少し大変な思いをする。
ラジオの作りは、通常固定してあるL2のコイルを可動式にし、スズめっき線のループも付けて感度と分離を調整できるものにする。
電波の強さが耳で聞いただけではわかりづらいので、メーターを外付けできるようにする。
ハムフェアのある東京ビッグサイトにロッドアンテナで電波が入る珍しいホットスポットがあるらしいので、ロッドアンテナも取り付けることにした。
フェライトは14cm   リッツ線はL1=0.04mm100本 L2=0.04mm30本
パーツの配置をしてみると結構ぎゅうぎゅうになることがわかったが、入らないわけではないのでこれで組んでゆく。
まずケースが固く衝撃に弱いタイプのものを選んだため、穴あけは慎重に行った。
ロータリースイッチなど事前にハンダ付けできるものは済ませておく。
ケースにパーツを組みながらハンダ付けの作業をしていく。
ケースのサイズが小さめだったため、作業スペースが狭く、ケースをコテで溶かしてしまった。
しかし箱にギュッと詰まった感じはとても気に入っている。  透明ケースなのでこれも重要なポイントだ。
ハンダ付けの経験は数度しかなかったが、今回の作業でコテの先端ではなく広い面積を使うこと、重力を意識すること、恐れず一気に流すときれいにしっかりつくことを学んだ。

聞いてみる


自宅でアース、アンテナを繋いで聞いてみた。
L2がL1に最も近い状態、スズめっき線5番目に合わせて、
文化放送ははっきりクリアに聞こえる、分離も良い。
NHKは文化放送に比べて小さいが聞き取れるレベル。
TBSはかすかに音が鳴っている程度。
となった。

分離は良さそうなので、アンテナの質を向上させるとより良くなるのではないかと考える。
もしくはスズめっき線をもっとL1寄りにすると聞こえ方が変わるのではないか。

無電源ラジオを作って思うこと

実際に自分の望むベクトルのラジオを組み上げることができた。
毎回問題点が出てくるので、制作の度少しずつ改善しながら理想のラジオに向かうにことになるようだ。
小さな箱の中で配線の方法からパーツの配置、固定の仕方や見た目のデザインなど様々な工夫がちりばめられており、
考え方次第でどこまでも広げることができるのはラジオ制作の面白さだ。
何より、工夫して苦労して作った電源のないラジオで電波をキャッチして耳で感じるという奇妙な体験と驚きは、人間の作り出すものが大きく広がり、
各々でコントロールするための手が届かなくなっていると感じる現代において、とても貴重なことである。


今回ラジオを完成させるにあたりお力添えいただいたすべての方々に感謝いたします。
ありがとうございます。


2018年8月25日  東京ビッグサイトのホットスポットではロッド・アンテナを伸ばしたら大音量でニッポン放送が聞こえました。



本 物 の 鉱 石 ラ ジ オ      実験継続中       最終更新日 2019年5月4日

TBSラジオ戸田送信所近くで鉱石ラジオの実験


純度99.9999%の精製シリコンで検波
表面のどこでもピン先を当てれば検波出来る。  この時の音量を他の鉱石と比較
黄鉄鉱、方鉛鉱、紅亜鉛鉱、精製ゲルマニウムをテスト


目玉は黄鉄鉱化したアンモナイト化石
数個をテストしたが、検波する箇所を見つけるのが難しく検波しても音が小さい。
強電界でこの程度だと自宅で聞くのは困難だろう。
産地が違うアンモナイトを数多く試したいが、結構高いので検波が出来る事を確認しておしまいとする。

次は強電界近傍ならではの実験
同調回路( コイル + バリコン )無し ゲルマニウム・ダイオードだけを両指でつまんでセラミック・イヤホンで聞いてみる。
身体の向きで音量が変わり、指向性があることも分かった。









周辺をぐるぐる廻ってみた。



自分だけのオリジナル ゲルマニウム・ラジオを製作するための構想作り

試作サンプル・ラジオを試している。  検波電流は17.4mA   最大で20mAを超えた。
50 X 10mmフェライト24本使い、アクリル・パイプに収納するタイプになりそう。
アンテナはUZ-8CQ ループ・アンテナと電磁誘導で結合させる構造

検波電流も測れるようにしたい。



2019年4月19日発売 CQ hamradio誌
タイトル UZ-8CQ 大型木枠アンテナで無電源ラジオを聴く

2019年5月19日発売 CQ hamradio別冊 QEX Japan誌
タイトル:UZ-8CQ 大型木枠アンテナで無電源ラジオを鳴らす



2回に分けてUZ-8CQ製作記事( CQ ) と ゲルマニウム・ラジオでの実験( QEX )が掲載されました。
探検隊に入って1年で徐々に腕を上げています。

掲載記事のオリジナル原稿です。  UZ-8CQ.pdf

この後も、興味ある記事が出てくるかも。


最終更新日:2021年 9月 27日 完成したら別ページで過程を掲載予定です。

本格的な?オリジナルのゲルマニウム・ラジオ

2020年1月4日に次回のラジオ製作の大体の構想がまとまる。 作業途中に変更があるかも。

●隊長の店の倉庫にある長期在庫品、ラジオデパート各店の廃棄品などを多めに使うことで製作費を抑える予定。



●大きなバー・アンテナ 160mmフェライトを15本、リッツ線( 0.04mm 300本 )を使って高性能化



●エア・バリコンを使用。  



●今村さんのアイデアで、ロッド・アンテナも使える様にする。 これで電界、磁界成分をキャッチできる!

●簡易Sメーターは大きな50μAメーターに分流器を併用し、200μA以上はマルチメーターを使用。
※ 強力なホットスポットでは20mA以上流れるのでダイオードも100mA程度までは大丈夫な物にする。

●ダイオード は 6種類を切り換え、他の鉱石やLEDは別スイッチで外部端子に接続
左から 1 -  ロシア製 D311 X 3         2  -  フィリップス OA70    3 - ロシア製 D2B          
4 - WG4A              5 - MAZDA AA120          6 -  General Electric 1N69

内部が見える大きめのガラス製を2つ配置したので、点接触構造がどんな物なのか理解が出来ます。






ダイオードをラグ板に取り付け




●鉱石と鉱石ホルダー


●タップがたくさんあるトランスを使ってセラミック・イヤホン、10kΩヘッドホン、スピーカーなどに対応する。

10kΩヘッドホンとクリスタル・イヤホンも入手。     だんだん部品も揃ってきた



大体の部品が揃った













2020年11月3日

新  発  見 !    超  極  力  で  す !
さいたま市・大宮区 氷川神社参道にある旧大宮図書館入り口の街路灯が凄いです!
東京・中野にある警察病院並の強さです!





この会場で作品を展示しているのですが、ホットスポット探検もちゃんとしています。



沖縄帰りの衣装で、街路灯の下をチェック開始!



NHK第二 693kHzで軽く300μA以上の検波電流が!  送信所から17.93km

動画はこちらをクリックしてください。  NHK第一、NHK第二、AFN、TBSが聞こえます。
NHK第一からNHK第二とツマミを廻しています。 テスターの数値を見てください。

バー・アンテナが140X10mmでこの値は驚異的です。
長さ5cmのバー・アンテナでもうるさいくらいに聞こえるはずです。

2020年11月13日    さいたま市大宮区 追加実験
大宮駅東口を左手方向に5分ほど進むと大栄橋交差点があります。








交差点の四隅にある電柱、街路灯がホットスポットです。






この付近は200 - 300μA流れます。
  交差点から建物の柱や街路灯などをチェックしながら氷川神社方向に進みます。


旧大宮図書館入り口の街路灯で再チェック   面白いことが分かりました!
この場所ではNHK第一、NHK第二が強いのです。  AFN TBSは弱くて、文化放送は聞こえます。
先程の大栄橋交差点も同じように強いので、考えました。

NHK第一 594kHz 1波長=505m

NHK第二 693kHz
1波長=432m

何と、偶然にもお互いの距離が波長分だけ離れています。
この距離周辺の建物や電柱が強いのが分かりました。
時間が少なくてたくさんのホットスポットは見つけることが出来ませんでしたが、波長の同心円上の建物を調べると面白いかも。

小さなスピーカーからも聞こえるのと、ソニー DR-3C 10kΩヘッドホンの左右を並列接続してセラミック・イヤホンと音質の違いを確認。
ゲルマニウム・ラジオで電波が強いとヘッドホンで良い音で聞くことが出来ます。



無電源ラジオ以外の話題は下にあるリンク先から

水晶振動子( 発振子 )から音が聞こえる?   予定:別冊QEX Japan誌の記事もここから

電波時計に関するページ

本業のお話し 展覧会や個展など

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