検波用ダイオードの順方向特性の比較( 性能比較 )

全国・電波ホットスポット探検隊の隊員特典
手持ちのダイオードを無料で比較します。


検波用ダイオードは実際に受信する周波数で比較する必要があります。
事前チェックで直流による順方向電圧の比較をします。
直流での比較はあまり意味がないかも分かりません。

測定には操作が簡単なDCA75を使用します。



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例えば、50年程前に製造された1N34、1N60などの順方向電圧は高めに出ます。
現在流通している同じ型番と比較すると差が分かります。



新 旧 の 1 N 3 4
左より KEMTRON製 NEC製 TRANSITRON製 現行品

DCA75は5mA流した時の順方向電圧を測定しています。


KEMTRON製 



NEC製



TRANSITRON製



現行 1N34A



各社4種類の1N34の特性比較

ダイオード試験では5mA流した時のもので、ラジオの検波では5mA流すには送信所の近くに行かないと無理です。
カーブトレーサー機能は0.1V位から徐々に電圧を上げてカーブを見て比較します。
今回は赤色の現行品が一番良い結果が出ました。
同一型番の比較以外に、色々な型番で比較するのも良いでしょう。

さて、問題はここからです。

ところが実際に中波放送帯で受信するとそれほど大差はありません。
差が出るのは微弱信号の場合ですが、使用するアンテナや同調コイルの形状、同調コイルからの信号の取り出し方法など
使用者自身が使用者の環境で試すしかありません。

一般に順方向電圧の記載があるのは、ほとんどが直流での測定値です.
直流で順方向電圧値が低いと喜んで( 特に低周波用のゲルマニウム・ダイオードやトランジスタ )、実際に高周波域で使うと
さっぱり駄目な事もあります. 
順方向電圧はあくまでも目安の一つであり、実際には使用する周波数帯で結果を出すしかありません.

1個1個を比較するには、トグル・スイッチかロータリー・スイッチで瞬時に切り換えて
検波電流をモニター出来る様にするのが良いです。

ダイオードで検波した出力をセラミック・イヤホンで聞いている状態からスピーカーを鳴らしたい!
そんな時はトランスを使わないと4Ωや8Ωのスピーカーを直接接続しても聞こえません。
トランスは真空管ラジオで使われる、1次側が2.5kΩ / 5kΩ / 7kΩ / 10kΩなどのタップがある物や
トランジスタ・ラジオ用の小型トランスを使います。
1次側が200kΩ、2次側が8Ωのトランスでも鳴りますが、大きな音は期待出来ません。
1次側は200kΩと言う値は、ダイオードの負荷抵抗とかけ離れた値で大き過ぎです。
200kΩで良いとするなら、何故200kΩなのか根拠も聞いた方が良いです。

購入する場合は、気を付ける方が良いと思います。



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