古い( 古そうな )部品を使った
スパイダー・コイル式ゲルマニウム・ラジオ    その2


全ての部品を50年以上前の物に揃えたいところですが、新品または程度の良い部品は入手困難です。
主要部品以外は現在でも入手出来る物を使用したハイブリッド仕様?になっています。

六角形 
蜂の巣 Honey Comb
ヘキサゴン Hexagon

最終更新日     2019年 11月23日
●古い( 古そうな )部品●                                                                                                                                                              
● 小型エア・バリコン     単連バリコンの手持ちが少なく、この2連バリコンを活かそうと・・・
     260PF2連の片側だけを使用しても良いのですが、今回は直列接続にして最大130PFとしています。
     取り付けネジがミリじゃないのがネックです。  昔のネジを探すのに一苦労!
     延長シャフトは2.6mmネジでOKです。
     メンテナンス:羽根の間に埃が溜まるとQ値が低下するので、時々刷毛で羽根の間を掃除します。 特に小型の場合は羽根の間隔が狭いので要注意!


● スパイダー・コイル       エア・バリコンの最大容量130PFに合わせて、2次側のインダクタンスは730μHにしました。
※ 昔の巻き枠はファイバー製で線を巻くと巻き枠が内側にしぼむのと程度が良い物が無いので、最近はアクリル板をレーザー加工した物を使用しています。
     これだと線を巻いてもしぼむ様な事はありません。  白以外の色も選択自由です。

巻き枠 外径:142mm    内径:86mm   厚さ:2mm    アクリル板をレーザー加工
ポリウレタン( UEW )線 0.45mm
1次側巻き数:10回   1次側タップ:2 - 4 - 6 - 8 -10回
2次側巻き数:59回   2次側タップ:6 - 10 - 15 - 20 - 30回

従来の製作記事で見かけるスパイダー・コイルはタップが少なく最適な状態で聞くのには物足らないので、
アンテナ側と検波側のタップを増やして交互に切り換える事で最適な状態に近づける事が出来ます。
※アンテナ側はタップ無しかタップ1つ、検波側もタップ無しかタップ1つの記事が多いです。
   各自のアンテナによって最適なタップ位置が違うので、各自が満足するまで試行錯誤する必要があります。



● ゲルマニウム・ダイオード      大きさの比較
    上から、1N60( ショットキー型 )  東芝1N60   ロシア製D311   詳細不明( イギリスから入手したので、GEC製ではないかと推測 )
D311は中波帯では好結果を示しますが、ほぼ同じような順方向電圧特性を持った古いダイオードを使います。  50年は経過していると思います。
世界には色々なゲルマニウム・ダイオードがあります。   大きめのダイオードは存在感があり、良いですね。
ゲルマニウム・ダイオードは製造中止だから手に入らない、入手困難という書き込みを見ますが、探そうと思わない人には見つからないのでしょう。


内部が良く見えるように。    金メッキ線



詳細不明ダイオードの順方向電圧特性    直流領域ではD311よりも低い電圧で倍くらい電流が流れる。
中波帯で検波するとD311とほぼ同じくらいの検波電流が得られる。



●切り替えスイッチ アルプス SRRN型ロータリーSW 2回路5接点
アンテナ側のタップ切り換え、検波側のタップ切り換えに使用。
密閉型なので長期間の使用には最適。


●つまみ     左:秋月電子通商で60円    右:45mm径のつまみ
ポリ・バリコンに比べ廻すのに若干硬めなのでつまみを大きくして廻しやすくした。

●出力トランス      ET-30( サンスイ ST-30の類似品 ) 12.5kΩ:50kΩ 1:2
検波ダイオードと出力トランスの画像を参照



●検波ダイオードと出力トランス



●アンテナ取り付け板



●底板      一辺98mm  六角形  厚さ4mm


●前面パネル
    ※ 中央に45mm径のつまみだけを配置


●前面パネル 裏側


●イヤホン・ジャック取り付け板
  ※ ジャックが2つあるので、イヤホンを2個取り付けられる。


●ロータリー・スイッチ 取り付け板



各部を半田付けして完成! コイルの左後は、セラミック・イヤホン容器
    完成後、2次コイルを調整 3回ほど巻き戻しました。


●横から見ると・・・

●聞いてみた感想
    自宅のアンテナで一番強い順に、AFN  NHK第二  TBS  NHK第一  文化放送です。
    AFNが強力なので、Q値の低いスパイダー・コイルではタップを切り換えても限界があります。




六角スパイダー・コイル  2代目  

●スパイダー・コイル   2代目     
自宅で聞いてみるとタップの位置が適切では無さそうな感じ。
タップ位置を変更した2代目を巻いた。
※タップの位置は個々のアンテナ環境で違ってくるので、色々試さないといけない可能性がある。
 特に1次側は最初に巻くので、巻き直しには線材を多く用意しておかないと駄目。

巻き枠 外径:142mm    内径:86mm   厚さ:2mm    アクリル板をレーザー加工
ポリウレタン( UEW )線 0.45mm
1次側巻き数:5回   1次側タップ:2 - 3 - 4 - 5回       
           インダクタンス:0 - 1.2μH - 2.3μH - 3.8μH - 5.8μH

2次側巻き数:58回        2次側タップ:5 - 7 - 9 - 11回     
           インダクタンス:0 - 5.2μH - 9.7μH - 15.5μH - 22.7μH - 732μH

●エア・バリコン  検波用ダイオード  出力トランス
1代目と同じ

●イヤホン  ハイ・インピーダンス型ヘッドホン    
部屋で静かに放送を楽しめるように、機能を追加。
並列、直列接続を切り換える事で音質を変える事が出来る。

セラミック・イヤホンと SONY DR-1C / DR-3CとELEGA DR-592Cが使える様にした。
DR-592Cは10kΩステレオ仕様で左右別々に6.3Φモノラル用ジャック。

※SONY DR-1C/DR-3Cは
10kΩステレオ仕様だが6.3Φステレオ用ジャック。
   切換BOXを介して3.5Φジャックに接続する。  セラミック・イヤホンはそのまま挿す。
   セラミック・イヤホンを2個使い、直列、並列接続を切り換えると面白いと思う。



部品を取り付け、配線をある程度しておく


六角板に取り付け    これから各部分の半田付け



完成した画像     エレガ DR-592Cを接続




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